先日、とある通塾生の子から「偏差値って何ですか?偏差値100ってすごいですか?」と尋ねられました。時々、保護者の方からも面談で質問されることがありますが、受験に関連する話題で頻出するこの「偏差値」というワード、意外に知らない方が多いのではないでしょうか。ということで、今回は偏差値について、なるべくわかりやすくなるよう、イメージ重視で説明していこうと思います。
◇【偏差値って何?】

偏差値とは、「そのテストを受けた集団の中で、自分の位置がどのあたりか」を示す相対的な数値です。
- **50が平均(真ん中)**で、そこから上に行くほど成績が良く、下に行くほど課題があるという見方です。
- 偏差値60以上は、上位16%以内に入っているということになります。
📝 重要なのは…
- 点数そのものではなく、「まわりの人と比べてどうか」がわかる
- テストが難しくても簡単でも、全体の出来に対して自分がどこにいるかがわかるので、模試や進学判定に使われます
テストの“点数”で成績を考えたとき、そのテストを受けた人全体の平均点によって、自分が取った点数の評価の仕方が変わります。例えば、平均90点のテストで70点を取るのと、平均30点のテストで50点を取るのとで比較した場合、皆さんはどちらをすごいと思いますか?成績の捉え方にはいくつかの評価軸があり、そのひとつである偏差値とはいわば、「マラソン大会で、自分が何キロのタイムで走ったか」ではなく、「何位でゴールしたか」を教えてくれる指標と表現できるでしょう。
◇【偏差値って100まであるの?】

筆者含め100点満点のテストに慣れた人々にとって、この質問のような発想は当然だと思います。
たしかに、偏差値は理論上では100を超えることもありますが、現実には「だいたい20〜80の間」にほとんどの人が入ります。
- 繰り返しになりますが、偏差値は平均を50として、「全体の中で自分がどの位置にいるか」を表す数字です。
- 受験者の中で「ものすごく成績が良い人」がいた場合、偏差値が80や90を超えることも理屈の上では可能です。
ただし…
📌 実際の模試や試験では、偏差値はだいたいこうなります:
偏差値 | 全体の中での位置(おおよそ) |
---|---|
70以上 | 上位2.3%以内(超上位層) |
60以上 | 上位16%以内 |
50 | 真ん中くらい(平均) |
40以下 | 下位16%以内 |
このように、偏差値70以上の人は上位2.3%以内の極めて高い位置にいる人ということになります。受験者が数千人~数万人という規模のテストでなければ、こうした超上位層が安定して現れることは難しいと考えられます。
まとめ
「偏差値って何?」そんな疑問から始まった今回のテーマ。実は偏差値は、点数の良し悪しより「まわりと比べてどうか」を教えてくれる“位置情報”のようなもの。平均は50、偏差値60なら上位16%、70以上ならトップ2.3%の超上位層。模試や受験でよく使われる指標なので、仕組みを知っておくとテスト結果の見方がグッと深まります!